秋風が肌寒く感じられる季節になると、いよいよ冬の訪れを意識し始める方も多いのではないでしょうか。冬は室内と屋外の気温差が大きくなるため、暖房効率や断熱性能が住まいの快適性に大きく影響します。寒い季節を快適に、そして省エネで過ごすためには、今のうちにリフォームを検討するのがおすすめです。
今回は、寒い時期に特に効果を発揮する「おすすめのリフォーム箇所と設備」を5つご紹介します。
冬の室内の熱の約50%が「窓」から逃げていると言われています。特に古い住宅では単板ガラスの窓が使われていることが多く、外気の冷たさがそのまま伝わってきてしまいます。
おすすめ対策:
二重窓(内窓)を設置する
断熱性能の高い複層ガラスに交換する
断熱カーテンやハニカムシェードを併用する
これにより、冷気の侵入を防ぎつつ、暖房の効率が格段にアップします。
足元が冷えると体全体が寒く感じるもの。そこで注目されているのが「床暖房」です。エアコンのように空気を乾燥させず、じんわりと体を暖めてくれるため、特に小さなお子様や高齢の方がいる家庭にはおすすめです。
導入しやすい床暖房:
電気式床暖房:初期費用が比較的安く、小規模スペースにも向いています。
温水式床暖房:光熱費が抑えられ、リビング全体など広い面積に最適。
家全体の断熱性を見直すなら、壁・天井・床への断熱材の追加・強化も効果的です。築年数の経った住宅では、断熱材が十分でない場合や、劣化して機能していないケースも。
おすすめの工事内容:
壁の内側に断熱パネルを追加
床下に断熱材を施工
屋根裏の断熱材を点検・補強
断熱性能が高まることで、冬の寒さだけでなく夏の暑さ対策にも効果があり、1年を通して快適な住環境を実現できます。
冬場に多い健康リスクの一つが「ヒートショック」です。暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室に移動することで、急激な温度変化が血圧に大きな負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす原因となることも。
対策方法:
浴室暖房乾燥機の設置
脱衣所にパネルヒーターや壁掛け式ヒーターを設置
断熱性の高い浴槽・ユニットバスへのリフォーム
これらの対策で、入浴時の安全性と快適性が向上します。
意外と見落とされがちなのが「玄関」です。玄関ドアの隙間や断熱性能が不十分だと、外気が流れ込みやすく、室内の温度が下がってしまいます。
おすすめのリフォーム内容:
断熱玄関ドアへの交換
ドア下部の隙間対策(モールの設置など)
玄関ホールにも床暖房やヒーターを設置
家の顔でもある玄関をしっかり断熱することで、冬場の底冷えを抑える効果が期待できます。
寒い季節に向けたリフォームは、快適さだけでなく、健康や光熱費の節約にもつながります。特に冬は住宅トラブル(結露・凍結など)も起きやすい時期。トラブルが起きる前の「今」こそが、リフォームを検討するベストタイミングです。
自治体によっては、断熱リフォームや省エネ設備の導入に対する補助金制度も充実していますので、賢く活用するのもおすすめです。
快適で安心な冬を迎えるために、ぜひこの秋のうちにリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?